タバコの煙は視力が低下をまねく！副流煙の害と目の病気について

タバコを吸うことは様々な病気の原因としてあげられていますが、目も視力低下をまねくといわれます。また、その煙（副流煙）の害も大きいことから分煙がすすめられています。

タバコと視力低下、目の病気について調べてみました。

タバコ弱視とは

タバコが原因で起こる視力低下のことです。それも通常の近視や遠視、乱視といった目の症状ではなく、目の細胞自体が傷つけられて視力低下というより「失明」の原因となる病気を引き起こす危険があるといえます。

よく知られたことですが、まずタバコを吸うことで血流が悪くなります。特に毛細血管の血流が悪くなると、目にも大きな影響が及ぶことになります。

血流が悪くなることで酸素が十分行き渡らずに、網膜の視細胞、視神経が機能しなくなってしまうのです。

次に、喫煙によってビタミンB1とB2が欠乏します。身体の健康と視力には欠かせない栄養素です。さらに、ビタミンAやCを喫煙することで破壊してしまいます。

タバコを吸うことで自身に悪影響が及ぶのはもちろんですが、じつはその煙（副流煙）に、より害があります。

タバコの煙には、人体に障害を引き起こす有害ガスである一酸化炭素が含まれています。

一酸化炭素を大量に吸い込むことによって中毒状態に陥ると、程度によっては酸欠(一酸化炭素中毒）で死亡します。それが火災で亡くなる多くの原因です。たとえが大きいですが、タバコの煙は顔の前で不完全燃焼を起こしている火事と同じということです。

これが人間の目にいいわけがありません。

これらタバコに含まれる有害物質（一酸化炭素・窒素酸化物・青酸ガス）は、喫煙者の肺の中に入る主流煙より副流煙、つまりタバコの先から出る煙のほうが多いのです。

主流煙は酸性ですが、副流煙はアルカリ性で目や鼻の粘膜を刺激し、目の結膜角膜の上皮細胞を傷つけることになります。

目のレンズの役割をもつ水晶体が白く濁ってしまうのが白内障です。見るものが白っぽくかすみ視力低下につながる病気です。

一般には加齢で白内障を患う方がほとんどですが、タバコを吸うことで発症年齢が早まるといわれています。喫煙は老化を促進するともいえますね。

水晶体の中心部が固くなる核白内障を発症する危険性もあるようです。

【白内障の関連記事はこちらです】

「黄斑」はカメラでいうとフィルムの役目を果たす「網膜」の中心部にある眼底の直径6ｍｍ程度の場所で実は黄色ではなく「くすんだ黒色」です。

黄斑の下には光や色を認識する「視細胞」が密集するモノをみる上で重要な場所です。正常な黄斑部はくぼんでいるのですが黄斑部に老廃物が溜まりそこに異常な血管が作られくぼむべき「黄斑」が盛り上がります。そのため視細胞がうまく働かずにモノがぼやけたり、ゆがんだりします。

タバコを吸う人は吸わない人とくらべて3倍高い発症率があるといわれます。

くわえて、男性と女性をくらべて視覚障害の内訳をみると、男性の方が加齢黄斑変性症になる率が女性6.7％に対し男性14.7％と高いのです。その理由のひとつが男性の方が喫煙率が高かったことです。これは日本のみの特長のようです。

ドライアイの症状には、

目がごろごろする、痛い、しょぼしょぼする、かゆい、目を開けているのがしんどい、ものを見つめているのがつらい、目の奥が痛くなることが多い、見つめるとかすんでくる、まぶたが重たい、まぶたが下がってくる、理由もなく急に涙が出る、まばたきが多い、目がしみることが多い……

と多くの症状があります。

その原因も、

長時間の近業作業、パソコン・スマホの使用、長時間の読書・編み物・洋裁、車の運転、エアコンの風、コンタクト、夜遅くまで起きている、ストレス、年齢……

など考えられます。

タバコを吸うことで、その煙は目のすぐそばをいつも流れています。

当然、角膜上での涙の安定性や涙の分泌量にも大きく影響するものと思われます。

【ドライアイに関する記事はこちらです】

タバコが目に与える影響

こうしてみると、やはり「百害あって一利なし」ですね。

お読みいただきありがとうございます。

参考 http://www.rienpipe.jp/disease/detail12/ 離煙パイプ公式サイト「死ぬより怖いタバコの病気」 http://blog.livedoor.jp/eyedoctor/archives/50892857.html 眼科医のブログ/タバコと目の病気