わたしのメガネと目のブログ

メガネと目の健康について書いたブログです。メガネ歴40年の読書と図書館と公園と空の雲が好きな50代です。視力が落ち始めた中学生の頃、目が見えなくなったらどうしよう…と不安に駆られました。視力は強度近視で0.1ありませんが、ちゃんと見えてこの歳まできました。あれこれ目の病気や疲れが気になります。知らないことが不安になるので、色々と目のことを調べてみようと思いました。

視覚障害者が映画を楽しめる音声ガイド!アプリUDCast(ユーディーキャスト)で簡単に使える

2017年5月27日に公開された河瀨直美監督の最新作「光」は、世界三大映画祭のひとつカンヌ映画祭で喝采を浴びました。

次第に視力を失っていくカメラマンと映画の音声ガイドを作成する仕事をしている女性が出会い、互いにぶつかり合いながらも理解しあい惹かれあっていく物語です。

映画の中で映画の音声ガイドとは、いわゆる副音声、視覚障害を持つ人が映画を楽しめものです。どのようなものか調べてみました。

映画の音声ガイドが「光」の製作動機

[caption id="attachment_3413" align="alignnone" width="798"] 【音声ガイド対応作品】とあります 出典:http://hikari-movie.com/[/caption]

 

河瀨直美監督といえば、カンヌ映画祭で数々の賞を受けています。

 

1997年 「萌の朱雀」カメラ・ドール(新人監督賞) 2007年 「殯の森」グランプリ(審査員特別大賞) 2009年  金の馬車賞(映画祭に貢献した監督) 2013年  コンペティション部門の審査員に選出 2015年  「あん」カンヌ映画祭ある視点部門出品 2016年  短編コンペティション部門、シネフォンダシオン部門の審査委員賞に就任 2017年  「光」カンヌ映画祭 エキュメニカル賞

 

2015年に製作した前作の「あん」がカンヌ映画祭で上映された時に、はじめて音声ガイドをつけて上映され、それが「光」を製作するきっかけとなったといいます。

 

「目の見えない人の立場に立って試行錯誤しながら作られ、すばらしい表現方法だと思った」 毎日新聞/耳で楽しむ映画続々2017/5/20

映画関係者の間でも、視覚障害のある人にも多くの映画を楽しんでもらいたいという動きは広まっています。

アプリの利用で配給大手4社が本格導入へ

[caption id="attachment_3412" align="alignnone" width="600"] 出典: http://udcast.net/[/caption]

視覚障害のある人への映画鑑賞の機会を増やそうと、音声ガイドつきの映画の上映を本格的に導入を開始しました。

映画の音声ガイドとは、人の動きや情景を説明するものです。鑑賞者はセリフや効果音などを聞きながら映像の解説を聞き映画を楽しみます。

これまで映画の音声ガイドはFM送信機からラジオを通じて流すものが主流でした。上映中の音量調節が必要であり、利用者の負担が大きく普及が進みませんでした。

ここへきて、劇場でスマートフォンなどからイヤホンを通じて音声ガイドを聞くことができる無料アプリ「UDCast(ユーディキャスト)」が2016年に登場しました。

アプリとデータをダウンロードするだけで使え導入しやすいことから、東宝・松竹・東映・KADOKAWAの大手4社が2016年12月以降に配給される邦画で、音声ガイドつきの上映を促進することになりました。

UDCast(ユーディキャスト)の使い方

音声ガイドマーク

このマークがあると音声ガイドつきで映画が楽しめます。

無料のアプリをダウンロードする

アプリのダウンロードはこちらから

UDCast アプリダウンロードへ

 

機種によって未対応の場合があるので動作確認を行いましょう。

鑑賞チケットの購入

アプリが使える作品かどうか劇場やホームページで対応マークがあるか確認しましょう。

アプリを設定する

「映画・映像」を選択し「音声ガイド」→「劇場公開中」を選択、鑑賞予定の「作品タイトル」を選択します。

これでデータがダウンロードされます。

アプリを立ち上げ、「音声ガイド」を選択します。イヤホンを装着し必ず機内モードに設定します。

待機音声が流れていますので聞こえの確認と音量調節を行います。上映と同時に音声ガイドがスタートします。

バリアフリー化の促進をすすめる

日本映画製作者連盟(映連)によると、国内で公開される邦画作品はおよそ600本にのぼります。そのうち大手4社が約100本を配給しており、興行収入の約8割を占めています。

4社で2017年に約50本の作品が、音声ガイドの対象となる予定です。

海外の様子をみると、アメリカの映画協会加盟社が2010年公開の映画作品140本に音声ガイドがついています。イギリスでは2013年公開の国内映画202本中、170本に音声ガイドつけられています。

2013年に成立した障害者差別解消法が2016年4月に施行されました。個々の障害に対して過剰な負担とならない範囲で必要な措置をとることが求められています。

映画の視聴環境についても、視覚障害者むけの音声ガイド、聴覚障害者むけの字幕などバリアフリー化がのぞまれています。

さいごに

視覚障害者が楽しめる映画を増やすアプリや音声ガイド。

UDCast(ユーディキャスト)で音声ガイドを利用できる映画をチェックすると、2017年話題作といわれる映画はほとんど使用可能でした。

2017年7月以降に公開される映画で音声ガイドで楽しめる映画には

・忍びの国 ・君の膵臓をたべたい ・劇場版ポケットモンスターキミにきめた!※ ・メアリと魔女の花※ ・パワーレンジャー ・関ケ原 ・打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? ・もうろうをいきる ・ジョジョの奇妙な冒険ダイヤモンドは砕けない第一章

などがあります。これらは準備中で公開日と同時に利用できるものがほとんどです。(※は公開日から対応日が遅れています)

UDCast(ユーディキャスト対応している映画一覧はこちら。

音声ガイド対応の映画一覧

もちろん「光」も音声ガイドで楽しめる映画です。

 

お読みいただきありがとうございます。

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参考 https://mainichi.jp/articles/20170520/k00/00e/040/271000c毎日新聞 https://ja.wikipedia.org/wiki/河瀨直美 http://udcast.netユーディーキャスト