わたしのメガネと目のブログ

メガネと目の健康について書いたブログです。メガネ歴40年の読書と図書館と公園と空の雲が好きな50代です。視力が落ち始めた中学生の頃、目が見えなくなったらどうしよう…と不安に駆られました。視力は強度近視で0.1ありませんが、ちゃんと見えてこの歳まできました。あれこれ目の病気や疲れが気になります。知らないことが不安になるので、色々と目のことを調べてみようと思いました。

視覚障がいを持った人物が登場する日本の映画11選!名作から最新作まで

2017年カンヌ映画祭に出品された河瀨直美監督の「光」は主人公の写真家が視力を失っていく物語です。

映画が作られはじめたサイレント時代から現代まで世界中でたくさんの視覚障がいを扱った映画が作られてきました。今回は日本映画を集めてみました。

春琴抄

[caption id="" align="alignnone" width="300"] 山口百恵さんが美しいです[/caption]

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「春琴抄(しゅんきんしょう)」は1935年にはじめて映画化され、以後2008年まで6回映画になっています。

原作は谷崎潤一郎が1933年に発表した小説。

9歳のときに眼病で盲目になった三味線奏者の春琴に丁稚の佐助が献身的に仕えていく谷崎の代表作のひとつです。

ヒロインは、田中絹代、京マチ子(1954)、山本富士子(1961)、渡辺督子(1972)、山口百恵(1976)、長澤奈央(2008)が演じています。

カルメン故郷に帰る

[caption id="" align="alignnone" width="238"] 高峰秀子さんだからこそ演じられたカルメンです[/caption]

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1951年、日本劇場映画初の国産フィルムによる長編総天然色(カラー)映画としても有名。

少し頭の弱い踊り子のカルメンを高峰秀子が演じています。昔好きだった田口は目が不自由になっています。彼を励まそうとあれこれ奮闘する、戦後の自由と軽佻な世論を風刺した喜劇仕立ての作品です。

はじめてのカラー作品は当時の人々にインパクトがあったことでしょう。

はなれ瞽女おりん

1977年、水上勉が1975年に発表して小説を映画化。

盲目の旅芸人である瞽女(ごぜ)おりんを岩下志麻が演じ、の姿を北陸の美しい四季の景色を背景に描いた作品です。

1995年公開。宮尾登美子の小説は新聞連載時から話題に。主演は一色紗英。

新潟の酒の蔵元に生まれた一人娘の烈は網膜色素変性症という病気で失明することを宣告される。盲目になりながら家業を立て直していく姿が描かれています。幼い時には夜盲症の症状も見られました。

映像化では原作にないオリジナルストーリーが盛り込まれています。テレビドラマや舞台化もされている。テレビドラマは松たか子さんが主演、新潟弁が美しかったと記憶しています。

解夏

2004年、さだまさしの小説「解夏(げげ)」が原作。2014年には「サクラサク」のタイトルで映画化。2004年「愛し君へ」というタイトルでテレビドラマ化。

ベーチェット病を発症した若者が次第に視力を失っていく過程と苦悩、立ち直っていく姿を描いています。

主演の大沢たかおは、2004年度の日本アカデミー賞主演男優賞

ベルナのシッポ

2006年、郡司ななえによる小説(1996年)を映画化。

主演は白石美帆。物語は、成人病の後遺症から失明したななえが、育児を行うため犬嫌いを克服。訓練所で出会ったラブラドールレトリバーの盲導犬ベルナとのふれあいと成長を描いています。

1998年、フジテレビでドラマ化され主人公は大竹しのぶが演じています。

暗いところで待ち合わせ

2006年、乙一の小説(2002年)を映画化。

主演は田中麗奈。目の見えないミチルの家に殺人容疑で追われる男が逃げ込んできた男との奇妙な共同生活を描いています。

武士の一分

2006年、「武士の一分(ぶしのいちぶん)」は藤沢周平の時代小説「盲目剣谺返し」が原作。山田洋二監督の「たそがれ清兵衛」「隠し剣 鬼の爪」と並ぶ「時代劇三部作」の完結作。

幕末、海坂藩の毒見薬を務める新之丞は、毒が原因で失明する。木村拓哉主演、妻役は檀れい、夫婦愛を描いています。

山のあなた~徳市の恋~

2008年の作品。1938年に公開した「按摩と女」をリメイクした作品。

主演は草彅剛、ヒロインにマイコ。盲目の按摩師徳市は鋭い勘を持つ。東京からきた美千穂から指名を受ける。温泉場の人びととの関わりを描いています。

まぼろしの邪馬台国

2008年、吉永小百合主演で映画化。

邪馬台国があった場所を探し続けた、盲目の康平を支え続けた妻・和子の物語。吉永小百合が30歳代から50歳代まで演じています。監督は堤幸彦。

2017年カンヌ映画祭でエキュメニカル賞(キリスト教関連の団体や批評家によって選ばれる)を受賞。監督は河瀨直美、主演は永瀬正敏。

視力を失っていくカメラマンと出会った美佐子、互いの変化していく関係と生きていくことを描いています。

座頭市

盲目の侠客である座頭の市が、諸国を旅しながら驚異的な抜刀術で悪人と対峙する、アクション時代劇。1962年に勝新太郎主演で大映によって映画化されて以来、26作品というシリーズが公開されています。

1974年には、同じく勝主演でテレビドラマシリーズが勝プロダクションによって製作(74年、76年、78年、79年)され、主演の勝新太郎は、映画版、テレビシリーズともに監督業も兼任するようになり製作に深く携わるようになります。座頭市はまさに勝のライフワークとも言うべき作品です。

映画として、1989年にはアメリカでもリメイク(ブラインド・フューリー)されました。

日本でもリメイクされています。

座頭市 ~ ビートたけし主演

2003年、自らメガホンをとった北野武。時代劇で金髪そしてタップダンス、として記憶に残る人も多いはず。

「盲目で居合抜きの達人」という設定以外はオリジナルの作品。国内外の映画賞を数多く受賞。(ヴェネツィア国際映画祭監督賞、トロント映画祭、日本アカデミー賞ほか)

ICHI ~ 綾瀬はるか主演

2008年の作品。勝版座頭市の女性版を綾瀬はるかが演じました。

座頭市 THE LAST ~ 香取慎吾主演

2010年、映画は最後とスマップの香取慎吾が主演主演。監督は阪本順治。

さいごに

視力障がいに向き合った日本映画の数々。

盲目。

見えないことによる苦労やその人が感じることは想像することしかできません。多くの作家や監督たちが見えない世界を生きる人たちを描くのは、伝えるべき力強さがそこにあるからでしょうか。

名作といわれる古い映画も映像処理がされた映像を見ることができる時代です。

気になった映画をチェックしてみてください。

 

お読みいただきありがとうございます。

追記:2017年7月6日「座頭市」の項目を追加しました

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参考 https://ja.wikipedia.org/wiki/障害を扱った作品の一覧