パラリンピックの競技ゴールボールとは?視覚障害者のスポーツ
2020年、東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。
視覚障害者のスポーツとは、視覚障害者同士、または視覚障害者と晴眼者が一緒に楽しめるように作られた障害者スポーツです。
鍛えられた身体・神経・感性をフルに使い競技にのぞむ選手たち。
競技についてルールや成り立ちを知って、応援しましょう。
パラリンピックの視覚障害者の競技を紹介します。
視覚障害者のパラリンピック
パラリンピックでは、陸上競技をはじめ、競泳、柔道、自転車、ゴールボール、サッカー、セーリング、馬術、スキーに視覚障害のあるアスリートが出場します。
視覚障害者は音を頼りにプレイするため、試合中は静かにして観戦するのがエチケットになっています。
研ぎ澄まされた感覚を見る、新たな観戦スタイルといえそうです。
ゴールボール(Goalball)
ヨーロッパ発祥のスポーツで、目隠しをしながら鈴の入った音の出るボールを転がし、相手ゴールに入れることを目指します。
第二次世界大戦の傷痍軍人のリハビリテーションとして考案されました。
1946年にオーストリアのハインツ・ローレンツェン、ドイツのセット・ラインドルの両氏によって競技として紹介されたのが始まりとされています。
ヨーロッパで盛んに行われも欧州選手権行われています。パラリンピックの正式種目です。
静寂中、鈴の音に集中して競技をみる、そして得点で大歓声が起こる。
相手が投げたボールを3人のチームでカバーする、バウンドに対応する、目隠しをしているとは思えない動きの連続です。
そして、意外性。これが決まるの!といった偶然性やもちろん戦略もあるのでしょう。
ゴールボールはスポーツの持つ集中や緊張、独特の雰囲気が味わえる競技です。
ルール
[caption id="attachment_3810" align="alignnone" width="800"] 引用:http://aftermodepress.jp/archives/oto-no-sekai-1[/caption]
- 1チーム3名による対戦形式
- 前半12分、後半12分、ハーフタイム3分で1試合となる
- 延長は3分×2、ゴールデンゴール形式で行なう
コート
[caption id="attachment_3812" align="alignnone" width="480"] 引用:https://www.city.ome.tokyo.jp/taiiku/goal-ball.html[/caption]
- 競技は屋内で行われ、縦 18m × 横 9m のバレーボールと同じ広さのコートを用いる
- コートの両端に 9m幅、高さ1.3m のサッカーゴールに似たゴールポストがある
- 各チームのゴールから3mづつの間隔で、オリエンテーションエリア、ランディングエリア、ニュートラルエリアに分かれる
- ラインには、ラインテープの下にタコひもを通して、凹凸をつけることで、手や足で触って確認できるようなっている
用具
- 選手は全員目の上にガーゼの眼帯をした上に黒く塗られたアイシェード(目隠し/ゴーグルタイプ)を着ける
- 中に鈴が入ったゴムボール 周囲76cm 重さ 1.25kg (バスケットボールとほぼ同じ)
主なペナルティ(反則)
パーソナルペナルティ
- ショートボール ~ 投球されたボールが、攻撃側のチームエリアまたはランディングエリアに触れなかった場合
- ハイボール ~ 攻撃側のチームエリア又はランディングエリアに触れずに守備側へ投球された場合
- ロングボール ~ 投球されたボールが、攻撃側のチームエリアまたはランディングエリアに触れた後、ニュートラルエリアに触れなかった場合
- アイシェード ~ 試合中にレフリーの許可なくアイシェードに触れた場合
- イルーガルディフェンス ~ 守備をする際、チームエリアから完全に前へ出てディフェンスを行なった場合
- ノイズ ~ 投球する選手が、守備側に不利になるような音を出したと見なされた場合
チームペナルティ
- 10セカンズ ~ 投球されたボールに守備側の選手が最初に触れ、相手に投げ返したボールが10秒以内にセンターラインを越えなかった場合
- イリーガルコーチング ~ オフィシャルブレイク中(ゲームタイマーが止まっている間)以外に、ベンチにいるコーチ等がコート内の選手に指示を行った場合
- ノイズ ~ 攻撃側のチームが投球する際、守備側に不利になるような音を出したと見なされた場合
選手交代
- 前半後半通じて計4回(4人)行うことができる(内1回は前半に行う)
- 延長戦は前後半で1回
レフリーの吹笛
- 試合開始 3回
- ゴール 2回
- その他 1回 ゲーム終了 と その他(競技の中断、再開、タイムアウト、反則など)
日本代表
女子日本代表がアテネパラリンピック(2004年)から4大会連続で出場しています。
これまでに、金メダル1個、銅メダル1個を獲得。
男子日本代表は出場を果たせていません。2020東京に期待しましょう。
さいごに
パラリンピックで注目。視覚障害者のスポーツ、ゴールボールとは。
先ごろニュースでゴールボールを体験できるイベントが、商業施設の一角で行われているのをみました。
広く多くの人々に競技としての魅力を伝えようという試みです。
目隠しすることで全神経を研ぎ澄まし、反応しなければならない競技です。
鈴の音がなる競技は愛らしく感じますね。
お読みいただきありがとうございます。
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参考: http://www.jgba.jp/goalball.html日本ゴールボール協会 https://ja.wikipedia.org/wiki/ゴールボール http://spo-navi.com/2016/09/13/paralympic_goalboal/アイキャッチ画像 https://www.city.ome.tokyo.jp/taiiku/goal-ball.html http://aftermodepress.jp/archives/oto-no-sekai-1