遠視は遠くが見えない? 遠視だと困ることとは?
ずっと「遠視」というのは、遠くがよく見える「目」だと思っていました。
ところが、遠視は遠いところも近いところもぼんやりとして見にくい目、だといいます。
どういうことでしょうか。
正視、近視、遠視
「モノを見る」というのは、ちょうど見ているモノの像が網膜上でピントがある状態を「正視」いいます。ピントが合っているのではっきりとよく見えますね。
しかし、網膜面からずれてピントが合ってしまうと、網膜上の像はピンボケとなってはっきりと見えません。
これが屈折異常で、網膜より前にピントが合った目が「近視」、網膜より後ろでピントが合う目を「遠視」といいます。
この見え方を調整するために、近視では中央の薄い凹レンズを使い、遠視では中央の厚い凸レンズを使ってピントが合うようにして、はっきりと見えるようにしています。
遠視とは、遠くがよく見える状態ではないのです。遠くがよく見える目は「正視」なのです。
遠視はピントを調節する力が常に必要
[caption id="attachment_2815" align="alignnone" width="300"] 遠視の目の状態[/caption]
目の屈折状態は、眼軸の長さとレンズにあたる角膜・水晶体によって決まります。
正視にくらべて、眼軸の長さが長いのが「近視」、眼軸の長さが短いのが「遠視」です。
眼球の形が横に長い楕円のような「近視」と縦に長い楕円のような「遠視」、これは体格の違いのようなものだといいます。
遺伝的なものがモノが関わることもありますが、多くの場合特別な原因はないようです。
「近視」の人は裸眼で近くならピントを合わせることができますが、「遠視」の人は、いつもピント調節をして近くも遠くも見ているのですね。
子どもの遠視
遠視の子どもは水晶体で調節してみているため、学校の視力検診で発見されないのがふつうです。
子ども場合、視力はいいのに、落ち着きがない、見にくそうにしている、目が疲れやすい、飽きっぽい…そんな時は眼科の先生に相談してみましょう。
遠視の疑いがある場合は、眼科で調節機能を一時的に休ませる目薬を用いて検査します。
遠視だと常に目の調節が必要なために、非常に疲れやすく集中できにくいようです。
知らず知らずに遠視の強度が強くなると、内斜視になったり学校へ通う前の子どもだと弱視になったりする恐れがあります。
子どもの目についてはこちらでも。
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大人の遠視
子どものころからずっと視力が2.0とよかった人が、40代をすぎて急に遠くも近くも見にくくなる場合があります。
老眼の症状が出始めて遠視であることに、はじめて気がつく人もいるようです。
遠視の人は1~3割ほどいるといわれます。目がいい、と思っている人は注意が必要ですね。
こうした遠視もメガネなどで矯正できます。知っておくと急に見えにくくなった時に慌てずにすみます。
遠視と老眼
遠視は遠いところを見るときの屈折異常です。
一方、老眼は水晶体の調節力が弱まったことで近くが見えにくくなる症状です。
老眼は40歳前後から始まる誰もがなる目の老化です。
近くが見えにくくなっているのに無理をすると、目の疲れ、頭痛、肩こり、吐き気など様々な不調に見舞われることがあります。
早めに老眼対策をしましょう。
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さいごに
遠視の目は近くも遠くもぼんやりして見にくい目。
その文字が示すように遠くがよく見える目だと思っている人も多いのでは。
若い頃はピント調節機能が十分働いているため、遠くも近くもよく見えていたんですね。
知らず知らず不調をきたすこともあるようですから、目のいい人は遠視かも知れませんから一度眼科で診てもらいましょう。
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お読みいただきありがとうございます。
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参考 http://www.gankaikai.or.jp/health/30/02.html 日本眼科医会 遠視と老眼/参天製薬 NHK「あさイチ40代の目」2017/5/29