子供が目をぶつけた! 応急処置と眼科受診の判断は?
子どもたちはいつも活発です。幼稚園や保育園の子供、小学校でも多くの友だちと過ごしています。様々な行事やふだんの生活でも夢中になって動き回り、子ども同士がぶつかったり転んだりすることも…… そんな時に顔(目)をぶつけたり、そんなトラブルが起こることがあります。
子どもの目の打撲にどう対処したらよいのでしょうか?
打撲したらすぐに行う目のチェック
子どもの目はとても柔らかいものです。目に違和感や異常があってもうまく伝えることも難しいのです。親や身近な大人は以下のことを観察しましょう。
打撲して目を開けていられるか?
子どもが落ち着いたら目に当てている手をそっとはずして、目を診てあげましょう。
間をおいてもまぶたを開くことができない場合は角膜(くろめ)に傷があったり、まぶたの裏側に異物が入っている場合が考えられます。
すぐに眼科へ。
目は見えていますか?
目が開けられるようになったら白目の充血、出血がないか確認し、瞳を診てあげます。ケガしてない方の目と見比べながら瞳孔の大きさに違いはないか、正円かどうかを確認します。
目の中に出血を起こすこともあり、その時には瞳がみづらくなります。
このような時には、濡れタオルで軽く目を冷やしながら眼科へ。
眼球を圧迫せず額にあてる感じが良いでしょう。
ぶつけた目の見え方を確認
瞳孔に問題なく目が開けられるようになったら、目を片方ずつ隠しながら、見え方を確認します。
いつものように見えるか、真中部分の見え方、その周りの見え方に変りがないか確認します。
普段使っているものや場所で力が落ちていないか確かめましょう。
いつも見ている時計や絵などが見えるか聞くとよいですね。
もし、よく見えない… 目の前になにかある…
そうした場合は早急に眼科へ。
子どもの目の応急処置
まず、感染症を防ぐためにきれいな水で洗い流しましょう。ぶつけていない方の目に水が入らないようにして洗い流します。その後は清潔な布で軽く拭き取ります。
眼球に傷を負っている可能性もありますから強く押したりこすったりしないようにします。目が痛くて開けていられない時は、 清潔なガーゼなどで目を覆います。
できれば両目をおおい、目を安静に保つことが大切です。
応急処置がすんだら、すぐに眼科を受診しましょう。
眼科で伝えるべきこととは?
その場にいなかった場合は、状況をできるだけ詳しく聞いて医師に説明します。
目をぶつけた状況
例: 走り回っていて子どもの肘が目に当たった、何かを踏んで滑って顔面から転んだなど
目の症状
例: 目の痛み、視野の異常、視力低下、など
目をぶつけた時間
例: 受診から30分前にぶつかった
目以外の症状
例:吐き気や頭痛はなるか、など
目を強く打撲したら、すぐに眼科へ
基本的に子どもの場合は強く打撲したときは、すぐに眼科を受診したほうがよいでしょう。
学校へ通うようになると活動も広がり、目の外傷の機会も多くなってきます。日本学校保健会でもそのようにとりきめがされています。
目をぶつけた場合には外見上なんともなさそうに見えても瞳の周りが傷ついて眼の中に大量に出血したり、水晶体という組織がずれてしまったり、眼底に穴が開いたり出血したりします。目の中に出血すると見えにくくなります。そして安静が必要になります。
また、眼球内には重度の障害がなくても打撲によって、眼の周りの薄い骨が折れることがあります。この場合は目を動かすと痛かったり、二重に見えたり、ぶつけたのは目だけのはずなのに鼻血が出ることがよくあります。このケガの場合は鼻をかむと症状が悪化しますから注意が必要です。
ほかにも、まゆ毛の外側を強打した場合には、視神経の周りの骨に影響して極端に視力が低下してしまうことがあります。外傷性視神経症といいますが、薬物治療や時に手術などの治療をすぐに始めないと永久の視力障害が残ることがあります。
これらは児童に限らず、大人にも言えることです。
わが家の場合、子ども会の暗闇豆まき会
子どもが5歳の頃、子ども会で「暗闇豆まき会」なるものが恒例で行われていました。文字通り真っ暗な中、大人が豆まき(お菓子)し子どもたちが、ひろうというイベントです。(行事としてはどうなのかしら、と思いますが)
暗い中、動き回る子どもたち(4歳~10歳)はぶつかって目のあたりを打撲してちょっとしたトラブルになったことも…
暗闇豆まきはその後少し明かるくし、上学年と下学年とに分けて行うようになりました。
まとめ
目に打撲、応急処置と眼科受診の判断。
強く目を打撲した場合眼窩底骨折や網膜剥離、外傷性緑内障を引き起こすこともあります。また子どもは自分の目の状況をうまく伝えることができません。目を打撲して痛みや充血、まぶたの腫れ、見え方の異常がなくても目の奥に影響を与えている場合があります。
子どもが目を打撲した場合は、一見異常がなくても眼科を受診しましょう。
お読みいただきありがとうございます。
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