緑内障になりやすい症状や病気とは?いびき、血圧、片頭痛は要注意!
次第に視野が欠けていき重症になると中には失明してしまう人もいる緑内障。でもなかなか自分では気づけない眼病です。ですから自分がなりやすいタイプなのかどうかを知っておくことがとても大切です。
一見、目の病気とは関係なさそうな病気が緑内障のリスクを高めていることがあります。緑内障とリスクが高まるといわれる症状や病気について調べました。
緑内障とは
緑内障は、目と脳をつなぐ視神経がなんらかの原因で障害されて、神経線維が次第に減って視野障害が広がってくる病気です。100万本の神経線維の束から徐々に線維が減っていくので、見える視野のうち、減った線維が担当していた部分が見えづらくなってきます。40歳以上の約20人に1人は緑内障と考えられており珍しい病気ではありません。
人はものを見るために、まず目の中に光が入り目の奥の網膜の上に像を結びます。その光により網膜の細胞から発生する電気信号が、網膜神経線維を通って脳へ伝わり、脳で「見えた」と感じることができます。緑内障になると、目と脳をつなぐ視神経が損傷されます。
緑内障の決定的な原因はわかっていません。目の硬さである眼圧が高い状態が続くと、目の奥についている視神経が障害され緑内障となります。眼圧は通常10~20mmHgが正常範囲とされていますので、20mmHgを大きく超えるような眼圧が続くと、視神経が障害される可能性が高くなります。しかし、眼圧が高くない人にも緑内障が少なくないことから、眼圧以外にも緑内障の原因があると考えられています。
原因として 「視神経が弱い」 「血流が少ない」 「視神経に毒として働く物質がある」 「免疫の異常」 などいろいろ考えられていますが、どれも確実とはいえないようです。
眼圧を下げることにより緑内障が進行しにくくなるので、できるだけ早期に緑内障を発見し、点眼薬などにより眼圧を下げ続けることが大切です。
睡眠時無呼吸症候群、いびきをかく人は要注意
緑内障のリスクを高める原因として考えられるのが「睡眠時無呼吸症候群」です。
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が止まったり呼吸が弱くなったりすることにより、血中酸素濃度の低下を引き起こす病気です。
この時、身体は必要な酸素を取り入れることができず、無理やり様々な臓器を働かせている状態です。こうした状態が続くと脳の神経に障害を起こしやすくなります。目にも酸素や栄養が届きにくいため、視神経が弱くなりやすく緑内障のリスクが高まります。
以下のような症状がある人は注意が必要です。
- 常に大きないびきをかく、人にいびきを指摘される(一時的な飲酒時や風邪などのいびきではない)
- 睡眠時間を十分にとっているのに疲労感がある
- 目覚めた時に喉が渇いている
睡眠時無呼吸症候群は緑内障だけでなく心筋梗塞や糖尿病などを引き起こすこともあります。早めに病院に行きましょう。
低血圧・高血圧・片頭痛、血流が関係する
近年「眼底の血流が悪い人」は緑内障になりやすいということがわかってきました。網膜の視神経に栄養や酸素が届きにくくなるため、視神経そのものが弱くなってしまうことがあります。その結果、眼圧が正常でも視神経が眼圧の影響を強く受けることとなり、緑内障の発症リスクが高まると考えられているのです。
では、どんな人が血流低下しているのでしょうか。
- 低血圧の人は、全身の血流が悪くなることが多いので、網膜の血流低下を招きやすくなっている
- 高血圧の人は、網膜の毛細血管が動脈硬化にることがあるので、血流低下を招きやすい
- 偏頭痛を起こしやすい人は、脳の血管が拡張・収縮しやすい。網膜でも似た現象が起きるため血流低下を招きやすい
その他のリスク
家族歴
縁のある親族に緑内障の患者がいる人はリスクが高いことがわかっています。
強い近視(度数 -5 以上が目安)
眼球が大きくなって毛細血管を圧迫するので、網膜の血流低下を招きやすいといえます。最終的に視神経の障害を引き起こすのは眼圧だと考えられています。
眼圧検査で「正常範囲を超えている」と指摘された人は、それだけで緑内障のリスクが高いと考えられます。緑内障はそもそも自分では気づきにくい病気です。
40歳以上で症状や病気に当てはまる人は眼底の血流が悪くなっている可能性があります。気になる方は早めに眼科で相談しましょう。
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さいごに
緑内障のリスクが高まる症状や病気。
- 低血圧・高血圧・糖尿病・片頭痛、など血流が関係する
- いびきをかく、睡眠時無呼吸症候群
眼病とは無縁のように思われる症状がリスクを高めることになっています。「たかがいびき」「ただの片頭痛」と思わず適切な診断を受けるように心がけたいものです。 お読みいただきありがとうございます。
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参考 http://www9.nhk.or.jp/gatten/articles/20170412/index.html http://www.gnkaikai.or.jp/health/49/03.html日本眼科医会