次世代のコンタクト「シリコーンハイドロゲル」の長所と短所は?
コンタクトレンズには主に、ハードレンズとソフトレンズに分けられます。「シリコーンハイドロゲル」は、ハード・ソフトに次ぐ次世代のコンタクトレンズと言われています。
その特長を調べてみました。
「シリコーンハイドロゲル」は酸素を通して目に優しい
その名の通り、親水性のゲルにシリコーンを結び付けたゲルのことを「シリコーンハイドロゲル」といいます。酸素透過性に優れていることが大きな特長です。
ゲルは多量の水分を含み、シリコーンは酸素が溶けやすい特性があります。
シリコーンの特性がハードレンズのように酸素を通しやすくゲルの特性がレンズそのものに水分を含んでいます。
さらにソフトレンズのように水分を保って酸素を目に届けてくれる、まさにハードレンズとソフトレンズの長所を併せ持ったレンズが、「シリコーンハイドロゲル」なのです。
ハードレンズとソフトレンズの特長
ハードコンタクトレンズ
レンズには微細な穴が開いており、目が酸素に届きます。(そんなふうに見えませんが、ザルのような構造なのですよ)
「ハード」といわれるように、硬い素材でできていて装用時に違和感があり慣れるのに時間がかかります。黒目にピッタリ張り付いていないので、涙で目に潤いを与えることもまばたきによって酸素も運ばれます。
目の健康には、ソフトコンタクトレンズよりハードコンタクトレンズのほうがよいといえます。
ソフトコンタクトレンズ
柔らかい素材でできているソフトレンズは保存液などにつけておくことで水分を含みます。レンズに含まれた水分によって目に酸素が届けられます。
ピッタリと黒目に張り付いているためまばたきによる酸素が運ばれにくくなります。ですからレンズに含まれた水分が蒸発すると、目は乾きを感じやすくなります。
コンタクトレンズの酸素透過性とは?
「酸素透過性」とは、レンズがどれだけ酸素を通すか、ということです。
目も呼吸しています。 いわゆる黒目部分にコンタクトをするということは蓋をしている状態なのです。黒目のいちばん内側にある「角膜内皮細胞」が最も酸素を必要としている細胞です。
レンズが酸素を通さないと、酸素不足によって炎症を起こしたり充血や目の不快感が起こってきます。こうなるとコンタクトレンズの装用が難しくなるだけでなく、目の細胞が死滅するなど眼病を引き起こすことになってしまいます。
コンタクトレンズを選ぶ時に「酸素透過性が高いものを」いうキャッチフレーズを耳にしますが、目の健康のためにはぜひ、透過性の高いものを選びたいですね。
「シリコーンハイドロゲル」の短所は?
レンズに汚れが付きやすく、落としにくい、というデメリットがあります。アイメイクの汚れがついてしまうことが、ありますね。
また、レンズのケアをするための洗浄液や保存液で使用した6~7%ほどの人が、アレルギー反応を起こしたという結果もあるようです。そして価格が少々割高だということです。
まとめ
ハードレンズの酸素透過性とソフトレンズの使い心地の良さを両方あわせもった「シリコーンハイドロゲル」。ソフトレンズ同様、1日使い捨てタイプ、2週間タイプ、1か月タイプが各メーカーから発売されています。
脂汚れが付きやすい、割高の短所もありますが、使い心地がよく、目の健康にもよい新素材といえますね。
使用の際にはハードレンズやソフトレンズ同様眼科の診断を必ず受けましょう。レンズケアやあなたの目にあったコンタクトレンズをすることが大切です。
お読みいただきありがとうございます。
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